エレベーターの仕事は2種類
エレベーターに関わる現場の仕事は、大きく2つに分かれます。
- 据付(すえつけ): 新しく建つビルやマンションに、エレベーターを取り付ける。昇降路(エレベーターが上下する縦の空間)にレールを立て、かごや巻上機を組み込んでいく
- 保守(メンテナンス): すでに動いているエレベーターを定期的に点検し、部品を交換し、故障したときに駆けつける
据付は建物ができるまでの仕事、保守は建物がある限り続く仕事です。どちらも作業のほとんどが建物の中なので、雨の影響を受けにくいのが特徴です(雨に強い仕事8選)。
景気に左右されにくい理由
- エレベーターは法律で定期検査が必要: おおむね年に1回の定期検査と報告が求められ、多くの建物が保守契約を結んでいる
- 古いエレベーターの入れ替えが続く: 設置から20〜30年たったエレベーターのリニューアル工事が全国で発生している
- 新築が減っても保守は減らない: 動いているエレベーターの台数が多いほど、保守の仕事は積み上がる
ビル設備管理(ビルメン)と同じく、「今ある建物を守る」仕事なので、新築の景気の波に左右されにくい職種です。
年収の目安
| 段階 | 年収の目安 |
|---|---|
| 見習い(据付・保守とも) | 320〜400万円 |
| 一人前の技術者(5年〜) | 420〜550万円 |
| 主任・リーダー | 500〜650万円 |
| 大手メーカー系の管理職 | 600万円〜 |
大手エレベーターメーカーの系列会社は、給与や福利厚生が安定している傾向があります。保守の仕事には**夜間や休日の故障対応(呼び出し当番)**があり、その分の手当がつくのが一般的です。
資格
- 昇降機等検査員: 定期検査を行い、検査報告書をまとめられる国家資格。登録講習を受けて修了考査に合格すると取得できる。受講には学歴に応じた実務経験が必要なので、入社後に実務を積んでから目指すのが一般的
- 第二種電気工事士: エレベーターは電気で動く機械なので、電気の基礎知識があると評価されやすい(電気工事士の仕事)
- フルハーネス特別教育: 昇降路の中での高所作業に必要
- 玉掛け・クレーン: 据付で重い部品を吊り上げるときに使う
入社後に会社の研修で一から教える企業が多く、機械や電気が好きなら未経験からでも目指せる仕事です。
大変な面と向いている人
大変な面
- 昇降路の中は狭く、高所での作業もある。安全ルールを守る意識が何より大切
- 保守では夜間・休日の呼び出しがある
- 人を乗せる機械なので、点検は一つの見落としも許されない責任の重さがある
向いている人
- 機械や電気の仕組みに興味がある
- 天候に左右されず、長く安定して働きたい
- コツコツ丁寧に点検するのが苦にならない
まとめ
エレベーター据付・保守は、屋内中心で天候に左右されにくく、法律で定められた定期検査と入れ替え需要に支えられた、景気に強い設備職です。未経験なら研修のしっかりした会社に入り、実務を積んで昇降機等検査員を目指すのが王道です。建設業の職種選び全体は未経験からの建設業ガイドをどうぞ。