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金型工(金型職人)への転職ガイド|量産を支える「型」をつくる仕事の中身、金型製作技能士、年収の目安

プラスチック製品や自動車部品を同じ形で大量につくるために欠かせないのが金型です。金型工の仕事の流れ、未経験からの覚え方、金型製作技能士などの資格、公的データで見る年収、向いている人を解説します。

#金型#機械加工#技能検定#ものづくり#手に職

金型工の仕事とは?

金型は、同じ形の製品や部品を同じ品質で大量につくるための**金属製の「型」**です。身のまわりのプラスチック製品、自動車や家電の部品、建築資材など、多くの量産品は金型がなければつくれません。この金型を設計図どおりに削り、磨き、組み立てて仕上げるのが金型工の仕事です。

厚生労働省の職業情報サイトによると、金型は大きいものでは100トン以上、小さいものでは手のひらに載るサイズまでさまざまです。精度は、1万分の1ミリという超精密さを求められるものもあります。

金型を「使う」のがプレス加工や射出成形のオペレーターで、金型を「つくる・直す」のが金型工です。工場の中でも、とくに技術の積み重ねが評価されやすい職種といえます。

金型の主な種類

種類何をつくるか身近な例
プレス金型金属の板を打ち抜いたり曲げたりする自動車のボディ部品、家電の外装
プラスチック成形用金型溶かした樹脂を流し込んで固める容器、家電のカバー、車の内装部品

このほかにも、鋳造や鍛造に使う金型などがあります。会社によって得意な種類が違うので、求人を見るときは「何の金型をつくっている会社か」を確認しましょう。

仕事の流れ

  1. 設計: CAD/CAM(コンピューターで図面や加工データをつくるソフト)で金型の図面をつくる
  2. 機械加工: NCフライスやマシニングセンターなどの工作機械で金属を削る。放電加工機を使うこともある
  3. 仕上げ・組立: 表面を磨き、部品を組み立てて調整する
  4. 試作(トライ): 完成した金型で実際に製品をつくり、寸法や品質を確かめて修正する
  5. 修理: 使ううちに傷んだ金型を直す

大きな工場では工程ごとに担当が分かれ、小さな工場では一人で多くの工程を任されることがあります。どちらが合うかは人それぞれで、幅広く覚えたいなら小規模、一つの工程を深めたいなら分業の会社が向いています。削る技術そのものを知りたい人は機械加工オペレーターの記事も参考になります。

未経験から入れる?

職業情報サイトでは、入職に特別な学歴や資格は必要とされていないとされ、中途採用もあります。ただし「高度な熟練が必要で、実務を通して経験を積むことが重要」とも書かれている職種です。すぐに一人前になれる仕事ではありません。

最初は汎用の工作機械で部品を削るなどの基礎から始め、そのあとでNC工作機械の操作へ進むのが一般的な流れです。図面の読み方、測定工具(ノギスやマイクロメーター)の使い方は早めに覚えておくと役立ちます。

役立つ資格

金型工になるために必須の資格はありませんが、技術の証明になるのが国家検定の金型製作技能士です。

資格・教育内容
金型製作技能士(技能検定)プレス金型製作作業、プラスチック成形用金型製作作業など。特級・1級・2級の区分がある
機械加工技能士(技能検定)旋盤やフライス盤などの機械加工の技能を証明する
玉掛け技能講習重い金型をクレーンでつり上げるときのワイヤー掛けに使う(つり上げ荷重1トン以上の場合)
クレーンの運転の特別教育つり上げ荷重5トン未満のクレーンの運転に必要
研削といしの取替え等の特別教育グラインダーなどの砥石を交換・試運転するときに必要

技能検定の受検には原則として実務経験が必要で、中央職業能力開発協会の案内では2級は2年以上、1級は7年以上が目安です(学歴や職業訓練歴で短くなる場合があります)。実施する作業や日程は都道府県職業能力開発協会で確認してください。資格全体の順番は工場で役立つ資格ランキングにまとめています。

年収の目安

公的なデータとして、job tagの「金型工」のページには次の数字が載っています(出典は令和7年賃金構造基本統計調査、2026年11月5日確認)。

項目全国の数字
年収465.3万円
平均年齢45.3歳
月の労働時間164時間

これは金型工を含む「金属製器具・建具・金型等製造工」という広めの分類の平均と考えられ、残業の多さや会社の規模、地域によって実際の金額は変わります。金型は受注生産のため、注文が重なると一時的に残業が増えることもあります。求人票では基本給と残業代を分けて確認しましょう。

向いている人・注意点

向いている人

  • 細かい作業を、根気よく最後までやり抜ける
  • 図面や数字を見るのが苦にならない
  • 長く続けて技術を身につけたい

注意しておきたい点

  • 一人前になるまでに年単位の時間がかかる
  • 重量物や回転する機械を扱うので、安全のルールを守る姿勢が欠かせない
  • 納期前は忙しくなりやすい

職場選びのポイント

  • どの種類の金型を、どの業界向けにつくっている会社か
  • 教えてもらえる体制があるか(先輩が付く期間、社内の資格支援)
  • 設備の新しさ(CAD/CAMやNC工作機械に触れる機会があるか)
  • 残業の実績と、残業代の支払い方

面接で聞かれやすいことは工場の面接対策ガイドで確認できます。

まとめ

金型工は、量産品づくりの出発点である「型」をつくり、直す仕事です。入るときに資格は必須ではなく、基礎的な加工から順に覚えていきます。実務を積んで金型製作技能士を目指すと、技術を形で示せるようになります。時間はかかりますが、根気のある人が長く力を伸ばしやすい職種です。


出典・参考(2026年11月5日確認): 厚生労働省 job tag「金型工」、厚生労働省 技能検定 職種紹介「金型製作」、中央職業能力開発協会「技能検定制度について」。受検条件や実施日程は変わることがあるため、最新情報は各実施機関でご確認ください。