転職市場

【2026年11月】現場仕事の転職市場レポート|求人倍率1.19倍に上昇、製造業の新規求人は8.2%増、熊本は復興プランを公表

9月の有効求人倍率は1.19倍に上昇、製造業の新規求人は前年同月比8.2%増。11月は京都や山梨などで新しい最低賃金が発効し、熊本県は復旧・復興プランをまとめました。TSMCの計画変更、ラピダスの動きもあわせ、2026年11月の現場仕事の転職市場をまとめます。

#転職市場#最低賃金#求人倍率#地域別動向

この記事でわかること

2026年11月時点の「工場・建設・土木の転職市場」をまとめた月例レポートです。今月の要点は:

  1. 求人倍率は1.19倍に上昇、工場の求人が伸びる — 製造業の新規求人は前年同月比8.2%増
  2. 11〜12月は10府県で新しい最低賃金が発効 — 11月に7府県、12月に3県。自分の県の日付を確認
  3. 熊本は復旧・復興プランを公表 — 地震から3か月、公費解体は市町村ごとに進む

先月号(10月のレポート)、9月号もあわせてどうぞ。

今月の最重要ニュース:求人倍率が上昇、製造業の新規求人は8.2%増

10月30日に発表された9月分の有効求人倍率は1.19倍で、前月より0.01ポイント上がりました。正社員の有効求人倍率も1.01倍と、0.01ポイントの上昇です。完全失業率は2.4%で、前月から0.1ポイント下がりました。

全体の新規求人は前年同月比で0.4%減ですが、産業によって動きが違います。

産業新規求人の前年同月比(9月)
製造業8.2%増
情報通信業5.9%増
サービス業(他に分類されないもの)4.9%増
卸売業・小売業6.3%減
宿泊業・飲食サービス業6.3%減
生活関連サービス業・娯楽業6.7%減

製造業は8月分の3.9%増から伸びが大きくなりました。工場の仕事を探している人には、求人を比べやすい時期といえます。発表の本文に建設業の数字はなかったため、ここでは載せていません。

都道府県別(就業地別)では、最も高いのは福井県と山梨県の1.74倍、最も低いのは大阪府の0.96倍でした。

11〜12月に最低賃金が発効する府県

新しい最低賃金(全国加重平均1,177円)は、10月に発効した地域に続いて、これから次の府県で発効します。

発効日府県新しい金額
11月1日山梨1,113円
11月1日徳島1,103円
11月1日大分1,096円
11月1日愛媛1,093円
11月2日長崎1,087円
11月15日佐賀1,095円
11月16日京都1,180円
12月1日岩手1,090円
12月1日熊本1,092円
12月2日沖縄1,086円

※2026年10月26日時点でまとめられた資料をもとにしています。正式な金額と発効日は各労働局でご確認ください。

時給で働く人は、発効日のあとの明細で新しい額を下回っていないかを確認しましょう。下回っているときは労働基準監督署や労働局に相談できます。確認のしかたは最低賃金のチェックリストにまとめています。

ここからは地域別に見ていきます。

関東:都心再開発ラッシュで人材の争奪戦

関東:山梨は倍率1.74倍で全国トップ、最低賃金も11月に発効

  • 山梨県の有効求人倍率(就業地別)は1.74倍で福井県と並び全国で最も高い水準。11月1日から最低賃金も1,113円になりました
  • 年末に向けて、工期の追い込みや短期の求人が出やすい時期です
  • 東京の最低賃金は10月から1,280円。時給の求人は、この額からいくら上乗せされているかで比べると分かりやすくなります

関東で転職するなら: 正社員を目指す人は、年末の繁忙期が始まる前に職務経歴書を準備しておくと動きやすくなります。

関西:万博後も需要旺盛「人がいなくて仕事を断る」

関西:京都は11月16日に1,180円へ、大阪の倍率は全国最低

  • 京都府の最低賃金は11月16日から1,180円。月の途中で変わるので、明細を見るときは日付に注意
  • 大阪府の有効求人倍率(就業地別)は0.96倍で全国で最も低い水準ですが、前月の0.95倍からわずかに上がりました。事務や販売なども含む全体の数字です

関西で転職するなら: 全体の数字だけで判断せず、希望の職種に絞って求人の数と条件を見ましょう。

東海:自動車産業の転換期、採用は幅広く継続

東海:製造業の求人増は追い風、条件は総額で比べる

  • 全国で製造業の新規求人が伸びている流れは、ものづくりの集まる東海にとって追い風です
  • 愛知の最低賃金は10月から1,195円。期間工や派遣の募集時給もこの額を前提に比べましょう

東海で転職するなら: 時給だけでなく、満了金・寮費・正社員登用の有無まで含めて比べるのがおすすめです。工場の寮のチェックポイントも参考に。

九州・熊本:半導体の工場求人ラッシュが続く

九州・熊本:地震から3か月、復旧・復興プランを公表

7月28日の熊本地震から3か月が過ぎました。熊本県によると、住家被害は**82,223棟(10月26日現在)**にのぼります。被災された方々の生活再建は、これからも長く続きます。

  • 熊本県は「令和8年熊本地震からの復旧・復興プラン」をまとめました。県の資料は10月30日付で、報道では「創造的復興」に力点を置くと伝えられています
  • 公費解体は市町村ごとに進んでいます。たとえば氷川町は10月27日に着手し、申請は12月25日まで、工事の完了は来年9月を目指しています
  • 解体・補修・インフラ復旧の仕事は当面続く見込みです。仕事の種類は災害復旧の仕事ガイドに、支援制度は特別レポートにまとめています
  • 熊本県の新しい最低賃金(1,092円)は12月1日発効です
  • TSMCの熊本第2工場は、経済産業省が10月16日に生産計画の変更を認定しました。3ナノ世代の半導体を2028年12月までに生産開始する内容です。工場の採用への影響は、今後の発表を確認しましょう

九州で転職するなら: 県外から復旧の仕事に入るときは、宿泊・移動の条件と契約書を必ず確認しましょう。

北海道:千歳のラピダス関連で正社員求人が拡大

北海道:冬の仕事の本番前、ラピダスは27年の量産が目標

  • 千歳のラピダスは2027年の量産開始を目指しており、隣接地に計画する第2工場は27年度にも着工する見通しと報じられています(いずれも過去の報道時点の情報です)
  • 雪の季節が近づき、除雪オペレーターの準備が本格化する時期です

北海道で転職するなら: 冬の仕事は、雪が積もる前の応募が安心です。半導体関連は半導体工場の仕事ガイドで仕事の中身をつかんでから。

地域別まとめ

2026年11月・地域別のひとこと要約。関東は山梨が倍率1.74倍で最低賃金1,113円に、関西は京都が11月16日に1,180円で大阪の倍率は0.96倍、東海は製造業の求人増が追い風、九州・熊本は復旧・復興プラン公表で最低賃金は12月1日発効、北海道は除雪の準備とラピダス27年量産目標、全国では求人倍率1.19倍で製造業の新規求人8.2%増

会社の体力も見ておきたい時期

東京商工リサーチの集計では、8月の企業倒産は830件で3か月連続の増加でした。人手不足に関わる倒産は32件で、そのうち18件は人件費の高騰が原因とされています。

人手不足だからどの会社でも安心、とは言えません。応募前に、給料の遅れがないか、仕事の受注先が偏っていないかを面接で聞いてみましょう。

今月の結論:11月にやるべき3つのこと

  1. 最低賃金の発効日と明細を確認: 11月・12月に発効する府県の人は、とくに切り替わる月の明細を見る
  2. 年末調整の書類を出す: 11月は会社への提出時期です。内容は年末調整の記事で。税金の詳細は税務署や勤務先に確認を
  3. 冬のボーナス後の転職を考えるなら下調べを進める: 支給日と賞与の条件を確かめておきましょう(冬のボーナス後の転職)。冬の現場の備えは冬の現場準備ガイドで

来月も最新の動きをお届けします。


出典・参考データ(2026年11月5日時点): 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)」、総務省統計局「労働力調査(基本集計)2026年9月分」、補助金ポータル(令和8年度最低賃金の一覧、2026年10月26日時点)、熊本県「令和8年熊本地震からの復旧・復興プラン」、熊本日日新聞(復旧・復興プラン素案)、熊本日日新聞(氷川町、公費解体に着手)、EE Times Japan(TSMC熊本第2工場の計画変更)、北海道新聞(ラピダス 27年量産へ)、北海道新聞(ラピダス第2工場)、熊本日日新聞(8月の企業倒産、東京商工リサーチ集計)。数値は公表時点のものであり、最新値・正式な金額と発効日は各出典と都道府県労働局の発表をご確認ください。図解はデータをもとにした当サイト作成のイメージです。